2015年07月16日

NHK スーパープレゼンテーション TED 「赤ちゃんは何を考えているのか?」

アリソン・ゴプニック What do babies think? 赤ちゃんは何を考えているの? 

・赤ちゃんは何を考えているのか? 30年前は心理学者でさえ赤ちゃんには理性がないと思っていた。しかし、この20年で見解が変わった。ある意味、赤ちゃんは天才学者のような考え方をするのではないかと検証が進んでいる。

他人の考えや思いを理解するってすごく難しい。他人の気持ちは自分と同じではないからだ。では、赤ちゃんや幼児にはそれがわかるだろうか? 

そこで、私達はブロッコリーを使って実験する事にした。赤ちゃんに2種類の食べ物を渡してみる。生のブロッコリーと美味しいクラッカー。そして、大人達が演技をしてみる。 
普通にクラッカーは好きでブロッコリーは嫌いという演技だ。 

別のパターンはブロッコリーを食べ、おいしー!ブロッコリーおいしいわ!という演技をしてみる。クラッカーはマズっ!このクラッカーはマズイなぁ・・・という演技をしてみる。

実験の結果、生後18か月の子はどちらか美味しい方をちょうだいと言うと、ブロッコリーを渡してきて、15か月の子はブロッコリーが好きなふりをしたら困惑して、自分の好きなクラッカーを渡してきた。 

18か月の子は相手の好みを理解している証拠である。15か月の子には分からない。
つまり、この三ヶ月で成長し、様々な事を学んでいるという結果である。思いの他、沢山の事を赤ちゃんは学んでいる証拠である。 

では、どうして子どもは様々な事を短期間で学ぶのか? 
様々な動物の研究と合わせて見ると、この問題の意味が理解出来る。子ども時代の長さがその動物の脳の大きさや賢さに関係があるという事だ。 

鳥類などと比較してもデータで答えは出ている。カラスの賢さとニワトリの賢さは全く違う。つまり、子ども時代が長いとその分、知識が豊富になるのだ。 

ニワトリ、カラス、人間と比較していくと、様々な動物の中で親に頼る期間が1番長い生き物が人間。だから、脳が進化して賢くなるのだ。

しかし、デメリットもある。人間は一通り学び終えるまでは無力であるという事。
だからこそ、人間は分業をして子どもの頃は、守られていており学習だけしてればいいと。子どもというのは研究開発を行う部門で、大人は製造販売のように、様々な実践をしていくようば部門だ。

実際赤ちゃんは、最強の学習コンピューターのようで、正に科学者そのものである。
科学者は仮説をたて、証拠を集め再検討し、また検証の繰り返しが科学者である。

赤ちゃんも実は超複雑な計算を頭の中で繰り返しているのではないか?科学者のように条件付きの確率を計算して、世の中の仕組みを学んでいるのではないか? 

子どもは生活の中で、超複雑な確率計算を常にして、突飛な仮説をたて無意識で実験までも生活の中で繰り返しているのである。 

しかも、大人よりも4歳時のほうが確率計算が上手く出来るという事が最近の研究で分かってきている。 

子どもは沢山遊ぶ。では何故沢山遊ぶのか? 研究の結果、遊ぶ事によって実験のような事を繰り返しているという事になる。 

特殊な装置を使って子どもに実験をしてみると、楽しくしゃべりながら様々な仮説をたてながら実験装置の正解を見つけて行く。2分で5つの仮説の検証をしてしまうくらい天才なのである。 

乳幼児の意識というのは大人より鮮明であると私は思う。大人はスポットライトのようなもので、その1つの事に対しては集中出来るが、他の事に対する意識はスポットライトのように一部分しか照らせない。

だが、乳幼児の意識というのはちょうちんの明かりのようなもので、興味の対象を1つに絞るのは下手だが、同時に様々な情報を得る事が上手い。乳幼児というのは関心という事柄を選べないという事になる。あれもこれも面白いからだ。 

では大人が子どもと同じような感覚で学ぶのはどのような時か? それは新しい状況に身を置いた時である。新しい恋や新しい職場、引っ越しなど。

大人でも、頭が柔らかくて想像力豊かな子どものようになりたいのなら、時々は子どものような考え方をする事こそが大切である。 

大人は子どもを一生懸命育てるのは理に叶っている。子どもはとにかく沢山遊び、様々な事に失敗を恐れず挑戦すべきだ。大人達のほうが天才ではない。子どもの方が天才だという事を科学的に検証した本当に為になるスーパープレゼンテーションであった。このNHKスーパープレゼンテーションは度々再放送しているので是非視聴願いたい。 


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2015年07月15日

NHK パリ白熱教室 トマ・ピケティ 「所得不平等の構図〜なぜ格差は拡大するのか〜」 2

・不平等の歴史的変化
まずは自分がどの階層でどれくらい資産から所得を得る事が出来るか知る必要がある。
この事を考える事は経済学者だけでなく誰にとっても意味がある。

フランスと日本は20世紀に資本所得格差が減った為、不平等が縮小した国でもある。
20世紀以前の世界では上位層が90%の資産を独占し、中間層自体ほぼ存在していなかった。現代は上位層が大幅に減って中間層が増えてきた。上位層より中間層が一定の資産を保有する結果となった。 

だが、下位層の50%の人々は何時の時代でもほぼ資産を保有していない。この縮小した格差の中身は上位層から中間層に資産が流れただけという結論が数字的に見てとれる。

この格差が縮小した事により恩恵を受けたのは中間層である。100年前と比べると中間層は大変リッチになった。

・アメリカの例
19世紀のアメリカはフロンティア時代なので、土地という物を平等に保有出来た。ヨーロッパのように大部分の資産を代々保有している地域とは異なる結果が見て取れる。 

資産が平等といってもそれは白人の話になる。奴隷制の黒人にはまったくといっていいほど資産は与えられなかった。19世紀のアメリカを紐解く時にはこの奴隷制の不平等もしっかりと考慮していく必要がある。 

・アメリカは歴史的に見ても資本所得格差が大きくない国である。だが、労働所得格差がここ数十年でかなりの水準まで拡大している。 

・それぞれ各国の歴史には必ず具体的ストーリーがある。所得の格差の問題を紐解く重大なヒントになる。

・日本の所得集中は第二次世界大戦後に一気に減少したが、ここ数十年で上位1%の所得は増大傾向にある。富の格差は広がる一方である。

・数々の所得データを分析すると労働所得が高い職に就く事はあながち悪い選択ではない。だが上位層1%に成りたいというなら必ず資本所得が無いと実現は困難である。

一昔前までは、資本所得に対する課税の方が大変大きかった。では近年は労働所得の課税の方が明らかに上昇している。

・上位層10%の所得が増加しているといってもその中身のほとんどは最上位1%の階層の所得が増えているとう事がデータを分析していく内に明らかになった。 

・1%といっても決して少ない数ではない。アメリカでは300万人に相当し、さらにその最上位0.01%になるととてつもない資産と影響力を持っている。この影響力が様々な分野に波及し、そして政治までも動かしていくという事実を忘れてはいけない。 


各階層での認識の違いと格差の数字的事実が全体的な流れという概念で勉強出来て大変有意義な講座であった。最上位1%の凄さというのをデータで見せられると何とも言いがたい。ルール作りも富裕層が有利に動くわけである。この事実を今後どう捉えて行くかがポイントだと私は思う。 


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2015年07月14日

NHK パリ白熱教室 トマ・ピケティ 「所得不平等の構図〜なぜ格差は拡大するのか〜」 1

トマ・ピケティ教授 パリ白熱教室、第2回目の授業を記載していきます。ギリシャ問題や中国株の不穏な動きなど今だからこそ経済について学ぶ絶好に機会なのでお付き合い願いたいと思う。

・所得の不平等を検証
私達は、必ずしも平等な社会に生きている訳ではない。では格差は何故起こるのか?それを解決する為には不平等のブラックボックスを検証する必要がある。 

・不平等の規模を検証
ここで1つのポイントは、労働所得の格差は資本所得の格差に比べて小さいという事だ。
ここでは3つのグループに分けて検証する。上位層が全体の10%とすると、中間層が40%。下位層が50%となる。 

上位層の労働所得は20%から30%。資本所得は50%から90%になる。この数字は各国によって多少ばらつきがあるが、歴史という観点で見ると、厳然たる格差の本質的な数字になる。

下位層の数字は、 労働所得は20%から30%。資本所得は5%から10%になる、額に汗して流した所得しかないという事だ。この下位層の真実は資本所得がほぼないに等しい事である。

・ジニ係数を検証。社会における不平等の指数。1に近いほど格差が大きい。0の時は完全な平等という意味。 

労働所得の場合、0,2〜0,4。 資本所得の場合は0,6〜0,8として試算出来る。
ジニ係数は便利な数式ではあるが欠点も多い。総合的な指数の為、原因の特定が難しい点が
ある。具体的な全体のシェアに対する数字がしっかりわかっていないと上位層にとっては格好の隠れ蓑になる数式でもある。 

様々な数字と財務上のデータを見て検証していかなくては一国の不平等の本質は見えてこないが、上位層は自らの資産の全てを正直に申告はしないという事もしっかりと考慮しなくてはいけない。 

どのレベルの所得階層に属するかで、購買力や生活水準、所得水準の違いを生むという事を理解する事が大切で、各国によって数字で見ると大した格差には見えないが、僅かな数字の違いでまったく違ったレベルの生活水準であると言う事も考慮しておかなくてはならない。

労働所得より資本所得の方が格差は本当に著しい。アメリカでは上位層が70%の資産所得を有し、階層は5%でしかない。ジニ係数は0,85にもなる。この格差は益々進んで行く事が指摘されている。これが特別昨今起きている訳ではなく、歴史的に見ていつの時代も格差は生じているという事実もある。 

厳然たる事実を数字で見せられると本当に様々な危機感と不平等や格差を生じさせている本質に迫る事が出来て大変勉強になる。

事実、1910年台のヨーロッパでは資本所得の90%を上位層が保有して中間層などもなかった時代がある。その時代に生まれていたらと思うと、現代に生を受けこうやって最先端の経済学を学ぶ事が出来てこんなに有難い事はない。皆様も再放送やオンデマンド等で是非視聴してみていただきたい。 

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2015年07月13日

NHK パリ白熱教室 トマ・ピケティ 「21世紀の資本論〜格差はこうして生まれる〜」 2

・富(資産)の格差
1910年代は上位10%が資産の90%を保有していた。中間層と下位層の差があまりなかった。現代は中間層の資産シェアが大きく増えてきている。では中間層の資産が増えているのか?というとそうでもない。中間層の資産は年々減って来ているのである。 

・ここで驚くべき事実がある。 
産業革命から現在までの世界の経済成長率は年平均わずか1.6%でしかない。 
歴史的にみれば近年の中国や日本のような成長率5%というのは本当に稀なパターンである。長期の成長率は1人の生産性は年平均でたった0.8%でしかない。人口増加を加味してもこの程度でしかない。

・経済成長率が低いと資本所得率が上昇していく。
問題は資産所得の不平等がどんどん拡大していく事である。ここで著書でも出てきた有名な公式が出てくる。 

r >g  rは資本収益率。 gは経済成長率。この数式が不平等の規定の方程式である。 

20世紀には、様々なイノベーションをもたらす画期的な発明が何度もあった。だが経済成長率に照らし合わせてみると1.6%の成長率でしかない。
人口増加が経済成長率増加の要因となったが、それでも資本収益率と経済成長率が不平等で富の分配が正しく機能していない証拠である。

・金融市場の規制緩和が格差を拡大させる要因
下位層が銀行にいくら貯蓄しても、その貯蓄しただけ豊かになるわけでもないし、その銀行に預けたお金が別の国に投資されて有意義な経済発展するかといえばまったくそうではない。でも経済学の理想ではそうなる事が正しいのだが、現実はインフレ等で目減りして僅かな金利しか富を得る事が出来ない。 

だが、上位層の人々は全く違う。金融が複雑化するにつれてお金をかけた人の方が有益な情報を得る事が出来るし、プロを雇って資産を増やす事が出来る。金融市場が複雑化されるほど資産を持つ者が断然有利になっていくのである。 

・このような不平等を解決していく唯一の方法は歴史にしっかりと学ぶ事である。
それともう1つ。所得と資産に対する累進的な課税制度と所得と資産の情報公開が必要である。この結論が世界中で大論争を巻き起こしている。 

国際協調を推進していく必要があり、国際的に実施しなければ格差はなくならない。

税の歴史も非常に注意して分析する必要がある。1960年代には上位層に90%もの税率をかけている国もあるが、1980年代のレーガノミクスでその税率が一気に下がった。

相続税も同様で、第一次世界大戦時にアメリカがドイツに相続税の累進制を世界で初めて導入した。アメリカはドイツに罰を与えたい為ではなく、民主化制度の推進であった。富の再分配を進めていく為の制度の歴史の1つでもある。 

・将来的に何が起きようと、所得と富、課税への認識をしっかりと持つ事が何より大切であるという事だ。 



非常に抽象的な文章になってしまい申し訳ないのだが、番組の中でピケティ教授が伝えている大切なポイントをまとめてみる内に最初は高度な内容を理解するだけでも大変だったが、ゆっくりと何度視聴している内にだんだんとピケティ教授が発見した世界経済の本質が見えてきた。

このブログを始めて頃に、この番組が放送されていて、いつかこの重要な経済問題を難しいと敬遠するのではなく、自分で理解しなければいけないと思った事がこのブログを始めるきっかけでもある。

ピケティ教授は警鐘している本質は、所得と富、課税に対する認識を改めるべきであるという事に尽きる。 

この事実がはっきりと認識出来ただけでも人生の大きなアップデートだと私は思う。
ブログに訪問してくれて皆様もこの所得と富、課税に対する認識をしっかりと持つ事のきっけにこのブログがなれたら幸いである。 

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2015年07月12日

NHK パリ白熱教室 トマ・ピケティ 「21世紀の資本論〜格差はこうして生まれる〜」 1

世界的に大論争になった、トマ・ピケティ教授の「21世紀の資本論」。そのピケティ教授の貴重な授業をNHK白熱教室で過去に特集していたので、昨今の経済事情や国際情勢を考慮すると避けては通れない議題なので、今回から数回にわけて記載していきます。 

・21世紀の資本論〜格差はこうして生まれる〜
なぜこの著書を発刊したのか?それは経済学において所得と富の分配という問題は極めて重大なテーマであるからだ。過去の偉大な経済学者も所得と富の分配というテーマを最重要視していた。だが、一昔までの経済学の世界では、その分野を考察するデータがなかった。 

何故今まで、世界的な視点で資本主義の格差や富の分配についての研究が無かったかというと、経済学者は歴史学過ぎて、歴史学者は経済学過ぎた為、分野の垣根を超えての検証が不十分であった。昨今の情報技術の高度な発達により、過去のデータ分析が出来るようになったのが経済学の新たな時代を作る為にこの一大プロジェクトを進める事になった。 

所得と富の問題は決して経済学的な問題だけでは終わらない。この問題は文化的にも波及して国民全体の問題として考えて行かなくてはいけない。 

・労働所得と世襲財産(資産)はどちらが本当に大切なのか? 
格差の大国アメリカ。社会のトップ1%に富が集中する社会でもある。2011年のウォール街を占拠せよ!等の運動がアメリカで起きた事が様々な意味を持っている。 

アメリカは上位10%の所得シェアが年々増加してきている。このデータは世界的にみてもアメリカにしか見られないパターンである。その上位10%の所得の中身は上位1%の人々の所得でほとんどを占めてしまう。 

では、その上位1%の人々がアメリカの総所得の何%を占めているか? 答えは脅威の25%である。驚愕の数字である。その中で資産シェアは60%〜90%で年々増加している。

歴史的に考察するにあたって3つの階層を決めて行かなくてはいけない。 
上位層、中間層、下位層。その格差でもっとも注意しなくていけないのは教育の格差ある。アメリカは優秀な大学が沢山あるが、そのほとんどが上位層であり、下位層は高卒がやっとという状況である。 

アメリカの格差は世界的に見ても稀なパターンである。ここでポイントは
「社会の不平等を是正するには、技能・知識・教育の格差を是正すべき」というのが一番大切な事である。 


トマ・ピケティ教授が研究の中で見えた本質の1つが、教育の改善であったという事が非常に興味深い。経済学というとどうしても、高度な内容になるので私も苦手であるが、このように様々な問題を歴史的なデータを元に解析してくれるピケティ教授のチームに感謝せずにはいられない。

そしてこうような高度な内容をしっかりと視聴出来る現代社会の無限の可能性もしっかりと意識して生活して行く事が大切であると思う。 

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