・爆発から1時間42分。司令船の電力が無くなる寸前にコンピューターのバックアップ作業が終了。この時、乗組員の生命に関わる想定外の事態が発生していた。
二酸化炭素問題である。月着陸船は2人分の二酸化炭素排出量しか想定していない。着陸船の濃度が空気中の3%を超えると頭痛、めまい、吐き気などを引き起こしてしまう。
濃度10%を超えると死に至る。すでに事故から1日半。着陸船内の二酸化炭素は2%に上昇していた。
解決索を提案したのが、乗務員システム部門チーフのエド・スマイリーさん。管制官ではなく機材等を作成するエンジニアである。
スマイリーさんのアイデアは、司令船に備え付けていた二酸化炭素吸収カートリッジを月着陸船で使用出来るように改造するアイデアを提案。
船内にある、ありとあらゆる道具を使って応急処置を施した。この応急処置で二酸化炭素は0,1%に以下に下がった。スマイリーさんのアイデアが乗組員の命を救う事になった。
しかし、最後のハードルが待っていた。アポロ13号は地球に向かう軌道から少しずつずれ始めていたのだ。
節電の為コンピューターの電源は落としていた。乗組員は太陽と月を見て手動で方角を修正する事になった。大気圏に突入して果たして無事に地球に帰還出来るか。大きな賭けであった。
交信再開予定の時間になっても乗組員に音声が聞こえない。最後の最後でミッションが失敗に終わったと誰もが思ったその時、ジム・ラベル船長の無線が管制官に届いた。
拍手喝采に湧く管制室。ミッションは大成功したのである。
ジム・ラベル船長は最後に、「チームが一丸となってミッションに取り込んだ。その結果が奇跡の生還を果たす事が出来た」と語った。
アポロ13号のミッションは「輝かしい失敗」または「最も成功した失敗」とも言われている。乗組員と管制室がとにかくミッション成功の為に一丸となった。この事が奇跡の生還を可能にした最大の要因である。
アポロ13号から学ぶ事は本当に沢山ある。人類を月に送る事も想像を絶するが、途中で問題が起きたのに、無事に帰還させた功績は後世に受け継がれるミッションであった。
人のアイデアと力をあわせるという行為は、無限の力を産む。このアポロ13号の事思うといつもその大切な事を思い出させてくれる。
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